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省エネ住宅とは?メリット・デメリットや種類、補助金についても解説

省エネ住宅

相談者
相談者

省エネ住宅ってどんな家なの?

最近注目されている省エネ住宅。聞いたことはあるけど、具体的にどんな住宅かわからない方も多いのではないでしょうか。

エリメ
エリメ

この記事を担当する、エリメです。

エリメの自己紹介
  • 設計事務所と地元工務店と一緒にマイホームを建築
  • 土地探しから竣工までじっくり2年かけた高気密高断熱住宅
  • 建築会社は4年がかりで決定

省エネ住宅とは、エネルギー消費量を抑えた環境に優しい住宅です。

特徴として、以下の2点があげられます。

  • 少ない光熱費ですむ
  • 屋内の温度が均一で一年中快適に過ごせる

さらに補助金・減税制度も充実していて、メリットが多いです。

省エネ住宅の評価は、建築物省エネ法で定められている2つの基準で行われます。また、省エネ住宅には5つの種類があります。

この記事では、以下の内容で省エネ住宅についてご紹介します。

この記事でわかること
  • 省エネ住宅とは
  • 省エネ住宅のメリット5つとデメリット2つ
  • 省エネ住宅5つの種類
  • 補助金・減税制度
  • 注文住宅・建て替えに対応する優良な建築会社を見つけるには?
  • 参考:これから建てるマイホームに関わる建築物省エネ法について

現在、国を挙げて省エネ対策を強化しており、省エネ住宅に対する補助金にも力を入れています。

これからマイホームを検討するかたは、最新の動向をチェックするようにしましょう。

エリメ
エリメ

マイホームを建てる皆さんに関わる内容ですので、ぜひこの記事を最後までご覧くださいね。

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省エネ住宅とは?省エネ住宅の基準は2つ

省エネ住宅とは、家全体のエネルギーの消費量を抑えた住宅です。

日本の家庭におけるエネルギー消費のうち、約30%が冷暖房によるものです。省エネ住宅は、断熱性などを高めて冷暖房のエネルギー消費を抑えます。

また、照明、給湯、家電にも基準が設けられており、家全体でエネルギー消費量を抑制する工夫がされています。

住宅の省エネに関する基準は、建築物省エネ法で定められています。

住宅の省エネ基準は、「外皮性能」「一次エネルギー消費量」の2つで住宅の性能を評価します。

省エネ基準①:外皮性能

冷暖房のエネルギー消費量に影響する住宅の外皮性能は、「断熱」「日射」の2つで評価します。

冬においては、熱を逃さない「断熱」、夏においては、室外から熱を侵入させない「日射遮蔽」が冷暖房のエネルギー消費量を抑える上で重要な要素となります。

外皮とは、外壁・屋根・窓等の住宅の外周部分を表す建築用語です。

断熱

断熱とは、外皮を通しての住宅内外への熱の移動を少なくすることで、断熱材を敷き詰めたり二重窓にしたりします。

断熱性能は「外皮平均熱貫流率(UA値)」という数値で評価されます。数値が小さいほど断熱性能が優れています。

日射

夏場の冷房によるエネルギーを減らすためには、室外からの日射を遮蔽することが重要です。

日射遮蔽性能は「冷房期の平均日射熱取得率」(ηAC(イータエーシー)値)という数値で示します。

数値が小さいほど日射遮蔽性能が優れています。

省エネ基準②:一次エネルギー消費量

住宅全体で使われるエネルギー量を評価します。冷暖房のエネルギー量だけでなく、空調、給湯、照明の設備なども含めます。

また、太陽光での発電がある場合には評価のポイントに含めます。

8つの地域で基準を設定

日本は地域によって気候が大きく違うため、必要な断熱性能や日射性能が違います。省エネ基準では日本を8つの地域に分けて、地域ごとに基準値を設定しています。

エリメ
エリメ

お住まいの地域がどの数値になるか目を通してみてくださいね!

省エネ住宅のメリットとデメリットとは

消費エネルギーを抑えた省エネ住宅にどんなメリット・デメリットがあるかを解説します。

省エネ住宅のメリット5つ

まずは5つのメリットを見ていきましょう。

メリット
  • 光熱費を安く抑えられる
  • 寒暖差が少なく一年中快適に過ごせる
  • 結露対策などのメンテナンスの手間が減る
  • 自然災害に備えることができる
  • 補助金制度や減税制度がある

光熱費を安く抑えられる

省エネ住宅の一番のメリットは、光熱費を安く抑えられる点です。

一般的な住宅と比較すると年間で約6万円の差がでます。

年間の光熱費比較一般的な住宅省エネ住宅差額
東京283,325円222,317円61,008円
札幌393,191円333,174円60,017円
出典:一般社団法人 住宅生産団体連合会

また、太陽光発電の設備を設置すると、さらに光熱費を減らすことができます。

寒暖差が少なく一年中快適に過ごせる

省エネ住宅は断熱性や遮熱性が高いため、夏は涼しく冬は暖かい一年中快適な生活が可能です。

また、各部屋ごとの温度ムラが少ないため、冬場のヒートショックのリスクが少なくなります。

ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧が上下し、体に大きな負担がかかることです。

部屋ごとの温度差がヒートショックの原因です。暖かいリビングから寒い脱衣所に移動し、浴槽に入る時などに起こりやすくなります。

結露対策などのメンテナンスの手間が減る

冬場は結露が発生しやすく、壁や床まで水分を含んでしまいカビが発生することがあります。

この点、省エネ住宅は断熱性が高く結露しにくいため、カビの発生を抑えることができます。

結露対策やカビの掃除など、メンテナンスの手間が減ります。

自然災害に備えることができる

地震で停電となった場合など、以下のように自然災害に備えることができます。

  • 省エネ住宅は暖かさを蓄えているため冬場でも比較的暖かい
  • (太陽光発電などの自家発電設備や家庭用蓄電池があれば)いつも通りに電気を使える
きしこ
きしこ

省エネ住宅はいざという時にも頼もしいね!

補助金・減税制度がある

省エネ住宅の普及のために、様々な補助金・減税制度があります。

条件を満たせば、新築やリフォームの際に支援を受けられる点も省エネ住宅のメリットです。

エリメ
エリメ

省エネ住宅の補助金・減税制度は後ほどご紹介します。

省エネ住宅のデメリット2つ

次に省エネ住宅のデメリットをご紹介します。

デメリット
  • 初期費用が高い
  • 建築会社が限定される

初期費用が高い

省エネ住宅最大のデメリットは初期費用が高いことです。

導入設備や施工方法に以下のような工夫が必要なため、一般的な住宅より設備費や工事費が高くなります。

  • 断熱性や気密性に細心の注意を払って、部材選びや施工を行う
  • 省エネ性能の高い設備を導入する

しかし、省エネ住宅は国で促進されており、補助金や減税制度が充実しています。

また、住んでからの光熱費は安く抑えられるため、支援制度や光熱費も含めてトータルで考えましょう。

建築会社が限定される

省エネ基準を満たす住宅を建てられる会社は限られています。

建築会社が限定される理由
  • 省エネ住宅の基準は地域によって細かく決まっている
  • 使用する断熱材や部材の種類に条件がある
  • 省エネ住宅の種類によっては、建築会社が事前に登録している必要がある
  • 補助金や減税制度を受けるために、支援内容を詳しく知っている必要がある

上記の理由から、すべての建築会社が省エネ住宅を建てられるわけではありません。

メリットが大きい省エネ住宅5つの種類

省エネ住宅は認定の基準よって5つの種類があります。省エネ住宅と認定されると、補助金や減税のメリットを受けることができます。

長期優良住宅

長期優良住宅は、長期にわたり安全で快適に住み続けるための対策がされている住宅です。長期優良住宅の認定には耐震性やバリアフリー化などいくつかの基準がありますが、そのうちの1つが省エネルギー性です。

長期優良住宅向けの支援
  • こどもみらい住宅支援事業 80万円
  • 地域型住宅グリーン化事業 最大110万円
  • 所得税、不動産取得税、贈与税の控除額拡大
  • 登録免許税の税率軽減
  • 固定資産税の軽減期間延長
  • フラット35Sの金利優遇

認定低炭素住宅

認定低炭素住宅は、二酸化炭素の排出量を抑える工夫をした環境にやさしい住宅です。

外皮性能や一次エネルギー消費量の基準値を満たすことが必須条件です。さらに、節水機器や太陽光発電の設置、木造建築であることなど8つの選択項目から2つ以上の項目に該当することも必要です。

認定低炭素住宅向けの支援
  • こどもみらい住宅支援事業 80万円
  • 地域型住宅グリーン化事業 最大70万円
  • 所得税、贈与税の控除額拡大
  • 登録免許税の税率軽減
  • フラット35Sの金利優遇

性能向上計画認定住宅

平成27年制定の建築物省エネ法の基準により建築物エネルギー性能向上計画が認定された住宅です。外皮性能や一次エネルギー消費量が省エネ基準をクリアしている必要があります。

性能向上計画住宅向けの支援
  • こどもみらい住宅支援事業 80万円
  • 地域型住宅グリーン化事業 最大70万円

ZEH(ゼッチ)

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、家全体でのエネルギー消費量の収支をゼロにする高性能な省エネ住宅です。

高断熱化で消費エネルギーを抑え、太陽光発電などでエネルギーを創り出すことにより、住宅全体の年間エネルギー消費を正味(ネット)でゼロにします。

ZEHには通常のZEHに加えてZEH+、次世代ZEH+などがありそれぞれ基準や補助金額が定められています。

ZEH向けの支援
  • こどもみらい住宅支援事業 100万円
  • 地域型住宅グリーン化事業 最大140万円
  • ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業 最大105万円
  • 所得税の控除額拡大
エリメ
エリメ

政府は2030年までに新築住宅の平均でZEHを目指すとしています。ZEHは今後ますます重要視されそうですね!

LCCM(エルシーシーエム)住宅

LCCM住宅(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)は、住宅を使う時の省エネだけでなく、さらに建物の建設時や解体時まで含めて二酸化炭素の排出量を抑える住宅です。

ZEHの範囲を、建築時や解体時といった住宅のライフサイクル全体まで広げた住宅です。

LCCM住宅向けの支援
  • サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型) 最大125万円

省エネ住宅の補助金・減税制度

現在住宅の省エネ化を促進するために、様々な補助金制度や減税制度があります。

ここでは、省エネ住宅に関連する補助金や減税制度をまとめてご紹介します。

制度は年度毎に変わるので、最新情報をチェックしましょう。

本記事で紹介する補助金・減税制度は2021年12月時点の情報です。

予算やスケジュールは年度毎に変わりますので、最新情報は建築会社や金融機関に確認しましょう。

補助金制度

補助金制度
  • こどもみらい住宅支援事業
  • ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業
  • 地域型住宅グリーン化事業
  • サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)
  • すまい給付金

こどもみらい住宅支援事業(2022年実施予定)

2022年度より新たに実施予定の制度です。子育て・若者夫婦世帯の住宅取得に伴う負担軽減を目的としています。

対象は子育て・若者夫婦世帯による注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入、または全世帯の住宅リフォームです。

給付金額は新築の場合60〜100万円リフォームの場合は最大45万円です。

こどもみらい住宅支援事業の詳細は【2021~2022年の補助金新制度概要】こどもみらい住宅支援事業が超お得【速報版】を確認してくださいね。

ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業(2021年実施、2022年未定)

「2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」という政策目標に向けて、ZEHの普及を目的とした補助金です。

対象はZEH基準を満たす注文住宅の新築・新築住宅購入、またはZEHへのリフォームです。

給付金額は60〜105万円でZEHの種類により異なります。

また、再生可能エネルギー熱利用設備や蓄電システムなどを導入により追加で補助金が加算される「先進的再エネ熱等導入支援事業」が併願可能です。

地域型住宅グリーン化事業(2021年実施、2022年未定)

省エネ性や耐久性に優れた木造住宅の普及を目的とした補助金です。

対象は地域の木材を使用して中小工務店が建てる注文住宅の新築・新築住宅購入、またはリフォームです。

給付金額は、新築の場合70〜140万円リフォームの場合は50万円です。

サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)(2021年実施、2022年未定)

省エネにかかる先導的な技術の普及を目的とした補助金です。

対象はLCCM住宅の基準を満たす注文住宅の新築・新築住宅購入です。

給付金額は50〜125万円で、省エネ性能に関する建築費用をもとに算出されます。

すまい給付金

消費税増税による住宅取得者の負担を減らすことを目的とした給付金です。

対象は注文住宅の新築、または新築・中古住宅の購入です。

給付金額は最大50万円で、条件によって異なります。

住宅ローンを利用せずに現金で新築住宅を建てる場合には、住宅金融支援機構のフラット35S (2020年12月時点)と同等の基準を満たす住宅が対象となります。

減税制度

減税制度
  • 所得税
  • 登録免許税
  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 贈与税の住宅取得資金の非課税措置

所得税

住宅ローンを利用して住宅の取得やリフォームをした場合に所得税の減税が受けられます(=住宅ローン減税)。

省エネ住宅を取得した場合には、一般的な住宅よりも控除額が優遇されるため、還付される金額が大きくなります。

また、住宅ローンを利用せずに自己資金で省エネ住宅を新築したりリフォームした場合でも、「投資型減税」で所得税の控除が受けられます。

登録免許税

不動産を登記する際には登録免許税が必要です。

新築住宅の所有権保存登記の場合、一般的な住宅の税率は0.15%ですが、長期優良住宅や低炭素住宅は0.1%となります。

固定資産税

住宅を取得すると固定資産税が毎年課せられます。

固定資産税の税率は評価額の1.4%ですが、新築住宅(建物部分)については3年間、認定長期優良住宅では5年間、120m2相当分までは固定資産税が半額になる特例などがあります。

エリメ
エリメ

長期優良住宅だと、一般的な住宅よりも2年長く軽減されます!

不動産取得税

住宅など不動産を取得すると不動産取得税が課されます。

一般的な住宅では控除額が1,200万円ですが、長期優良住宅は控除額が1,300万円に拡大され、税額が軽減されます。

贈与税の住宅取得資金の非課税措置

父母や祖父母から住宅購入のために資金として贈与を受けた場合、贈与税が非課税となります。

一般的な住宅は非課税枠が1,000万円ですが、省エネ住宅などの質の高い住宅の場合は1,500万円と非課税枠が拡大されます。

その他優遇制度

フラット35Sの金利優遇制度

フラット35を利用して長期優良住宅など省エネ性能の高い住宅を取得すると、一定期間金利が優遇されます。

最大10年間、年0.25%の金利引き下げです。

注文住宅・建て替えに対応する優良な建築会社を見つけるには?

相談者
相談者

省エネ住宅を建てられる建築会社はどうやって探すの?

高気密高断熱の性能が良い住宅は多くの建築会社で手掛けています。しかし、補助金や減税制度の対象となる省エネ住宅を建てられる会社は限られています。

省エネ住宅に対応する建築会社の見つける方法をご紹介しますね。

建築会社を見つける方法
  1. SNSで省エネ住宅のキーワードで検索
  2. 省エネ住宅関連団体のホームページで検索する
  3. 資料請求の際に省エネ住宅の希望を記入する

SNSで省エネ住宅のキーワードで検索

SNSで省エネ住宅に関連するキーワードで検索してみましょう。

インスタグラムで「#長期優良住宅」「#ZEH住宅」などで検索すると、省エネ住宅の実績がある建築会社や省エネ住宅を建てた方の投稿が表示されます。

リアルな声が聞けるのがSNSの良いところ。実際に住んでからの住み心地や光熱費の口コミを聞くこともできます。

エリメ
エリメ

SNSで情報収集する際には、良い面だけでなく悪い面もチェックするといいですね。

省エネ住宅関連団体のホームページで検索する

ZEH支援事業と地域型住宅グリーン化事業は、関連団体のホームページで対応している建築会社を検索することができます。

省エネ住宅関連団体のホームページに記載されている住宅は、すでに省エネ住宅に対応している建築会社です。

これらの情報を手がかりに建築会社を探すと、ゼロから探すよりも効率的に省エネ住宅対応の建築会社を絞り込むことができます。

ZEHビルダー/プランナーの一覧検索

一般社団法人 環境共創イニシアチブ ZEHビルダー/プランナー(フェーズ2)一覧検索

受注する戸建住宅の50%以上をZEHにすることを目標とする建築会社の一覧です。

ZEHの補助金を受けるためには、ZEHビルダー/プランナーとして登録されている建築会社で家を建てる必要があります。

地域型住宅グリーン化事業の採択グループ・工務店検索

一般社団法人 木を活かす建築推進協議会 地域型住宅グリーン化事業採択グループ紹介・工務店検索

地域型住宅グリーン化事業に採択されているグループや工務店が検索できるサイトです。

地域型住宅グリーン化事業の補助金を受けるためには、採択されている工務店で家を建てる必要があります。

一括見積もりの際に省エネ住宅の希望を記入する

一括見積りの際に省エネ住宅の希望を記入しましょう。自由記入欄に「低炭素住宅の施工実績のある建築会社を希望します。」等と記入します。

なお、当サイトでおすすめしているタウンライフの場合、ZEH専用の見積もりができます。無料でZEHの費用相場を比較できるので便利です。

ZEHを検討している方は、ぜひ利用してみてくださいね。

参考:建築物省エネ法について

建築物省エネ法は、皆さんがマイホームを建てる際に必ず関わる法律です。

省エネについての説明が建築会社に義務づけされており、 省エネ住宅の補助金を受けるための認定基準にもなっています。

これからマイホームを計画していく際には、建築会社から説明があるか必ずチェックしましょう。

エリメ
エリメ

難しい内容のため、戸建て住宅に影響する部分だけを抜粋して解説します。

参考に見たいかたは+ボタンを押してご覧下さい。

省エネ住宅のベースとなる法律は、建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)です。

平成27年(2015年)7月に制定され、平成28年(2016年)4月から施行されています。

建築物省エネ法は、昭和55年に制定された「省エネ法エネルギーの使用の合理化等に関する法律)」からいくつかの措置を移行し、さらに新たな措置が追加されました。

  • 300m2以上の住宅に対する「省エネ計画の届出」、「住宅トップランナー制度」等の措置が省エネ法から建築物省エネ法に移行
  • 「性能向上計画認定」や「表示制度」を新たに設置

建築物省エネ法で戸建て住宅に関わること

建築物省エネ法は建築物すべてに関わる法律ですが、その中で戸建て住宅に関わることをご説明します。

延床面積300m2以上の戸建ては省エネ計画の届け出が義務化

延床面積で90坪を超える戸建て住宅は、省エネ計画を必ず所管行政庁へ届け出る必要があります。

エリメ
エリメ

2世帯住宅などの大きな家を建てる場合には、該当する可能性があります。

延床面積300m2未満の住宅は、建築士から省エネについての説明が義務化

2021年4月より、10m2以上300m2未満の住宅を建てる場合には、建築士が建築主に対して省エネについての説明をすることが義務化されました。

書面を交付して以下のポイントを説明します。

  • 省エネ基準を満たしているか否か
  • 満たしていない場合、省エネ性能を確保するための措置の内容
エリメ
エリメ

これからマイホームを建てる皆さんは、省エネについての説明を必ず受けることになります。

省エネ性向上計画認定

外皮性能や一次エネルギー消費量が建築物省エネ法が定める省エネ基準をクリアすると、性能向上計画認定住宅として認定されます。

省エネに関する表示制度

第三者機関や行政庁に省エネ基準に適合されている認定を受けると、「BELS」や「eマーク」といった表示を認められることができます。

BELS等の認定は、ZEH支援事業の補助金を申請する際の条件となります。

まとめ:メリットが多い省エネ住宅。支援制度の利用も併せて検討しましょう!

この記事では、省エネ住宅について解説しました。

省エネ住宅とは、家全体で消費するエネルギー量を抑えた住宅で、以下のメリット・デメリットがあります。

メリット
  • 光熱費を安く抑えられる
  • 寒暖差が少なく一年中快適に過ごせる
  • 結露対策などのメンテナンスの手間が減る
  • 自然災害に備えることができる
  • 補助金制度や減税制度がある
デメリット
  • 初期費用が高い
  • 建築会社が限定される

現在、国を挙げて省エネ対策を強化しているため、様々な補助金・減税制度があります。

補助金制度
  • こどもみらい住宅支援事業
  • ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業
  • 地域型住宅グリーン化事業
  • すまい給付金
減税制度
  • 所得税
  • 登録免許税
  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 贈与税の住宅取得資金の非課税措置
その他優遇制度
  • フラット35Sの金利優遇

環境に配慮していて、皆さんの家計や健康にも嬉しい省エネ住宅。

支援制度も充実しているので、マイホームを建てる際にはぜひ検討してみてくださいね。

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